GTがいっぱい釣れる島がある。
島の名はかなり前から聞いていたが、Mさんの勧めもあり、渡航を決意したのが昨年末。
諸々準備を整えながら、
2025年4月、南太平洋の孤島・クリスマス島へと向かった。

今回の遠征は、ガイド無し、事前情報無し、ツテ無し。
行く前から雲行きは怪しいが、なるようにしかならない、と割り切って出撃だ。
この記事では、その開拓の過程と、最終日にようやく出会えた1本までの記録を残しておく。
釣行概要
日付 | 2025年4月9日〜4月16日(うちショア釣行:4日間) |
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場所 | キリバス・クリスマス島(リーフエッジ中心、一部ラグーン内) |
狙い | GT |
潮周り | 中潮〜大潮 |
天候 | 雨と晴れが混在(スコール)/常に東風の貿易風 |
移動手段 | バイク |
クリスマス島のショアGTポイント開拓
まず、衛星写真と地形図を照らし合わせ、事前に目星をつけていたポイントを周ることから始まった。
滞在先であるロンドンエリアを拠点に、島の最果てであるパリエリアまで探索。その距離なんと100㎞以上笑。その内半分以上がオフロードだ。
とにかく広いクリスマス島。
島中がポイントではあるが、GTがついているポイントはかなりシビア。また、キャストできるポイントも少ない。
最初の3日間はほとんどを移動に費やし、釣りをする時間はほとんどなかった。というより、ポイント選びだけで時間を使い切った。

こちらの大小のマーク、青い点が今回周ったポイント。
左下の半島までは周れなかったが、どうやらこちらが本命ポイントらしい。
離島日に聞いたのだが笑。
走り回ったおかげで、次につながる有益なポイント開拓ができた。
幾つか傾向を残しておく。(すべては書ききれないので、気になる方はご連絡下さい)
・ロンドンエリアのある西面は、常に風裏になっており、波は穏やかでリーフエッジに立ちやすい。
しかし、GTの魚影は薄い。

他の釣り人を迎えに来ていたローカルガイドは、ラグーンと外界の出入り口付近のドロップオフが良いポイントだと言っていたが、ボートで出た際も全く反応がなかった。
ショアから狙うなら、この方面はおすすめしない。
※時期も関係している可能性があるため、あくまで参考までに
・次回試したい、GTがたくさんたまっているポイントを発見した。

このポイントは集落からもすごく近いのだが、とんでもない量のGTがたまっていた。サイズは、~20㎏までがメインではあるが、肩慣らしにはちょうど良いと思う。
何より、抜群のアクセスである。
リーフエッジのスリットから流れてくるベイトを待っているのか、シャローの際でバイトが多発した。ボートからだが。
・今回唯一のGTを釣り上げたポイント
最終日は、いかしたフライマンたちが共に釣りへ行かないかと誘ってくれ、行き先が一致した為同行させてもらった。

このポイントは、足場が岩で風裏のため、比較的釣りがしやすかった。
ファイトしやすい場所を探しながら、ランガンしていくと小GTにカスミが釣れてくれた。

美しい色とその姿には、触れているだけで浄化されるようだ笑

生で見ると、青みがかった斑点のコントラストが、とても美しい。
このポイントは、座礁したであろう船が目印だ。

記念にパシャリ。
タックルとルアー
種類 | 内容 |
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ロッド | 3ピース ショアGTロッド |
リール | SW 10000番、14000番 |
ライン | PE6+スペーサー5m+ナノダックス(リーダー)+シーハンター(バイトリーダー) |
ルアー | ダックダイブ230 |
ショアからの場合、テンポの良いランガンが釣果に結び付く。小さめのカップ径のポッパーを先発し、スキッピングに近いスピードでのアプローチが良かった。居れば喰ってくるので、テンポよくいる場所を探すべし。
ショアからGTを狙う際のポイント選定条件
・足場:衛星写真で見たときに、黒いリーフエッジのエリアは、キャストできる可能性が高い。実際に行ってみると立てなかったりすることもあるのだが笑。
ローカルガイドをつけると、可能性は上がるが、彼らはおそらくほとんどルアー釣りをしたことがなさそうな印象だった。
タックルを持っていなく、そのジャンルの釣りをほとんどしたことがない人たちに、ガイドが務まるかというと、、、いささか疑問が残る。キャストできるポイントは、おそらく把握している。
トップガイドは別なのかもしれないが、、、
・魚影:かなり偏りがあり、シビアである。クリスマス島へ通い詰めているフライマンたちの情報によると、コリアンレッグ方面はサイズ、型ともに実績が高いそうだ。そこそこ遠いが笑
・潮位:言わずとも潮位は大切な要素の一つだ。潮の干満差は、かなり大きい。
朝の9時前後に干潮を迎えるので、ショアからの場合、絶対に外せないタイミングだ。
その他ローカル情報
グーグルマップで事前に地域をダウンロードしておけば、位置情報が取れる場合があることは、いい気づきになった。
繋がらないときは全くだが笑
そもそも道が分からなく、迷うことも多々あった。現地住民に訪ねて何とか移動していたのだが、その際に釣りについても質問してみた。
「GT?どこでも釣れるよ」
「この辺も、あっちも釣れるよ」
といった曖昧な返答がほとんどで、実用的な情報は得られなかった。
彼らはとても親切ではあるものの、釣りに関しての知識は皆無。

最果てのパリエリアで仲良くなった方が、お土産にココナッツをむいて持たせてくれた。うまいッ!
一週間で、300人ほどに声をかけてみたが、少し英語が話せる人が、2/3ほど。
その中で、釣りについて知っている人が約1/3ほど。
ポイントの大雑把なアドバイスをくれたのが、その中の1/10ほどだった。
そのポイントに行ってみても、そもそも釣りができないことがほとんどであったのだが笑
これはクリスマス島に限ったことではなく、隠岐、九州、小笠原と同じである。
魚が生息していることは知っているものの、その生態やどこがポイントなのかには関心が無く、経験もない。まあ、釣りをしていない人達に質問しているので、当たり前ではあるのだが笑
今回の遠征で、「立てる足場がある」「GTが溜まっている」という2点が成立する場所の目星が幾つかついたため、次回はより実釣時間を確保できるはずだ。
今のところ、小型GTにしか出会えていないが、リーフエッジに潜むモンスターGTを仕留めるため、またこの島へ戻ってきたい。
ガイドなし、情報なし、単身で挑んだ今回のショアGT釣行は、非常に厳しいものだった。
だが、その中で得た1尾には、代えがたい究極のロマンが詰まっていた笑。